睡眠不足は重大な事故を引き起こす可能性があります。アメリカの例ですが、スペースシャトルのチャレンジャー号爆発事故(1986年)などは、作業にあたった現場のスタッフが睡眠時無呼吸症候群によって睡眠不足となっていたことが原因だったと考えられています。
また、日本でも、新幹線の運転士が時速270kmで居眠り運転をしたことで睡眠障害、特に睡眠時無呼吸症候群が一般に知られるきっかけとなりました。幸い事故にはつながらなかったのが救いです。
このように、睡眠が充分にとれない状態であると集中力が欠け、とっさの判断力が鈍くなり、通常では起きないミスを引き起こしてしまうことがわかります
それでは、具体的に睡眠不足になると、どのくらい危険度が増すのでしょうか。交通事故の場合で比べると、睡眠不足の人は、よく眠っている人に比べて、事故を引き起こす確率が2〜3倍高くなるそうです。
身近な仕事の場合、日中の能率が悪くなり簡単な内容でもミスをしてしまう、ということはよくあります。
しっかり眠ることは普段あまり意識されないことですが、実際は軽視すべきではない重要な分野です。